昆虫や関連生物を材料として、生物間相互作用や生態現象に関わる天然化合物の構造やその受容・生産メカニズムを解明するための化学生態学の研究を進めています。また、得られた知見を活用した農業害虫管理技術の開発にも取り組んでいます。
昆虫の種分化に関わる化学信号
多くの昆虫は固有の化学信号(フェロモン)で仲間を認識しています。このような種特異的な化学信号は、昆虫の種分化を理解する上で重要な形質であるだけでなく、標的のみに作用する環境負荷低減型害虫制御技術に利用することもできます。
昆虫に作用する植物や微生物由来の情報化学物質
ウドンコカビの匂いやこれに抵抗するために植物が生産する物質は、ウドンコカビを常食とする菌食性テントウムシを誘引します。このような天然由来の生理活性物質は昆虫制御資材として活用できる可能性を秘めています。
農研機構のYoutubeチャンネル内で研究成果の一部「匂いで害虫を退治する」が紹介されています
筑波大学 昆虫機能制御学研究室 〒305-8604 茨城県つくば市観音台3-1-3 農研機構植物防疫研究部門内